タテハ通信

好きな物があればあるほど人生は楽しい。そんな私の日常を綴っています。

夫の手料理

昨日お昼、にゅうめんを夫が作ってくれた。

美味しかった。

味より何より、自分で作ろうという意気込みが嬉しい。


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お出汁はインスタントで、かまぼこは底に沈み、おあげとネギの切り方は雑だけど、あんた成長したね〜。

私が寝ている間に朝食も作ってくれて、嬉しかった。

そう、これでいいんだよ。

 

ウン十年前の結婚当初はな〜んにも作れない人だった。

私が熱を出して寝ていても「今日のご飯は?」と言える、冷酷さ。

「私が作るの?熱があるのに・・・?」

怒りの余り、頭から湯気が出そうだった。

今なら立派なDV夫として訴えられるよ。

そう言えば、『亭主関白』なんていう言葉はもう死語になったらしく、最近聞かないな。

私の年代ではこういう夫は珍しくないのかも知れない。友人はおたふく風邪に罹った時でも、3人の子の面倒を見て、買い物を近所の人に頼みながら家事も出来る範囲でやっていた。

でも、それでは本当の家族になれない気がする。

 

ここから、夫に対してかなり厳しく教育(躾け)をした。

嫌われてもいい。これだけれだけは言っておかねばならないという時は、はっきりと言った。私だけの為じゃない。あなたの為、そして二人が仲良く暮らして行く為だよ、と思いながら。

私が病気の時はお粥ぐらい炊く事。

忙しそうにしていたら掃除や食事の片付けを積極的に手伝う事。その他諸々。

どうやら、こういう優しさは教わらないと身に付かないものらしい。そして、やっと今のようなそこそこ料理も作れるようになった。食器は頼まなくても洗ってくれる。

『やってやった感』が少々強いけれど、ま、許す。

 

男性のブロ友さんの中には、しっかりお料理を作られる方が多い。それは大切な事だと思う。食べる事は生きる事。命を守る事。

スーパーで買ったお惣菜を並べるだけでも構わない。それだけでも有り難い。

自分で作れば尚更、『食』の重要さは身に沁みて分かるだろう。

 

夫は男尊女卑の地方に生まれ育ったせいか、男性がご飯を作るという発想が全く無かった。

夫の実家の兄嫁は、ご飯の時家族と一緒に食べる事が無かった。一人だけ立ったままお給仕をしていて、みんなが食べ終わってから、冷たくなった残り物を一人ボソボソと食べていた。まるで江戸時代にタイムスリップしたようだった。

時代劇では、江戸時代でも奥さんは家族とお膳を並べて一緒に食事をしているから、それ以下の下働きのような扱いという事だろうか。

何たる不平等!

新参者の私は腹が立ち「お義姉さんも一緒に食べないんですか?」と聞くと、「私は後で頂くから」と言われたが、何だか悪いことをしているようでとても居心地が悪く、味もよく分からなかった。

他の家族は平然と食事をしていて、違和感を感じた。その地方の他の家と比べた事が無いので、土地柄なのかそういう家庭なのか分からないままだった。恐らく、今はそんな事はないと思うけれど。

 

共働き夫婦が多い私の地元鳥取では、絶対にあり得ない光景だ。

父は時々自己流で料理を作り、食卓に出した。

漬物や梅干し作りと毎日のコーヒーは、父の担当だった。男性でも女性でも、手の空いた人が忙しい人を手伝い補う、それが当然だと思っていた。頑固で短気な父だったけれど、そういう優しさはちゃんと持っていた。

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3年前、持病のメニエール病で寝込んだ時、夫がお粥と焼き魚、それに味噌汁を作ってくれた。

「美味しいよ。ありがとう。命のお粥だね」と言うと、半分照れたように笑った。

 

食後のデザートは私が切ったオレンジ。切っただけなんだけど(笑)。

この切り方、スマイルカットと言うらしい。