タテハ通信

好きな物があればあるほど人生は楽しい。そんな私の日常を綴っています。

男前な彼女

帰省時、東京で暮らす従妹、なっちゃんに会う機会があった。

母の妹の娘で、私より2歳年下。家が近所で小学校から高校まで同じだったこともあり、いとこの中では一番仲が良い。

彼女に会うと、いつも思い出すエピソードがある。

 

私が小学校に上がる春、二人は母方の祖母に連れられて、大阪の叔母の家に遊びに行った。

初めての旅行、しかも仲良しのなっちゃんと一緒で、とても楽しみにしていた。

叔母の家には3歳の従妹が居て、私達の後を着いて歩く姿が愛らしかった。叔母の案内で遊園地へ行ったり、美味しいものを食べたりと、良い思い出が沢山出来た。

そんな楽しい旅行だったが、一つだけ水を差すような出来事があった。

 

外に置いてある、従妹のペダルカーで私が遊んでいると、近所のワルガキ男子二人が近寄ってきて「お前アホやろ。そんな子供のおもちゃで遊んで」とからかい始めた。二人は、私より3〜4歳は年上に見えた。

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悔しくて反論しようとすると、今度は方言をからかわれ、もうどうしようもなくて、半泣きになった。

そんな時、なっちゃんが何処からともなく現れて、こう言ったのだ。

「ちょっとあんたたち、小さい子をいじめて、恥ずかしいと思わないの?」

眼光鋭くワルガキを睨み付ける。

幼稚園児のなっちゃんは、男の子よりずっと年下。そんな子に啖呵を切られて、二人は面食らった様子で顔を見合わせた。

更に追い討ちをかけるように、彼女は言い放った。

「あんたたちだって、大阪弁しか話せないじゃないの。悔しかったら、標準語で話してご覧なさいよっ!」

なんと、男の子達は、その台詞にアッパーカットをくらったかのように、口の中でゴニョゴニョ言いながら、肩を落としてすごすごと去って行ったのであった。

痛快だった。さっきまでの悔しさがスッと消えていった。

そして、なっちゃんの凄さを思い知った。

その後のフォローもパーフェクト。

「大丈夫だった?また来たら、私がやっつけてやるから、心配無いよ」

なんと、男前な言葉だろう。今でも、いや、恐らく一生忘れられないだろう。

なっちゃんは強いだけでなく、寛大で優しい。違うものを並べられて二人でどちらかを選ぶように言われたら、まず私に好きな方を譲ってくれた。そして礼儀正しく、謙虚だ。

幼い頃から心は大人、それもとびきり崇高な心を持つ大人なのである。

何度も言うが、私より2歳年下。

あの啖呵の切り方、幼稚園児がどこで修行を積んだのだろう。

半世紀以上経った今、それを探ってみる。

彼女には、3歳年上のけっして優しいとは言い難い兄がいる。思うに、この兄相手に戦う日々が、彼女の強そうな相手にも負けず、堂々と正論で言い負かす力を培ったのではあるまいか。

 

私にとってなっちゃんは、強きをくじき弱きを助く、月光仮面やハリマオ以上のヒーローなのである。

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えっ?古すぎて誰も知らないって?

失礼しました。