タテハ通信

好きな物があればあるほど人生は楽しい。そんな私の日常を綴っています。

京のおあげさん

まだ母が元気な頃に、京都の我が家に遊びに来た時の話。

冷蔵庫の中を覗いていたと思ったら、いきなりゲラゲラ笑いだしました。

「どうしたん?何かあったん?」

「いや、これがな…」

まだ笑いが止まらない母が、手に持っていたのは、油揚げでした。

「こんな長い(油)揚げは見たことがないわ」

と言って、また笑いだします。

これは今日スーパーで買ってきたものですが、こんな長さ。こちらでは標準サイズです。

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測ってみたら30㎝ありました。まな板と同じですね(笑)。京都に来てから、油揚げといえばずっとこの長さだったので、そんなもんだと思っていたけれど、初めて見た母には衝撃だったようです。

京都では「おあげさん」と親しみと敬意を込めた呼び方をして、煮物や和え物、汁物によく使うので、このサイズでもあっというまに無くなります。

今度会ったときに、この写真を見せてみよう。またゲラゲラ笑うかしら。

でも、お豆腐は鳥取の方が断然大きく、厚さは京都の2倍あります。

 

最近の母の状態は安定していて、先月面会に行くと、隣に座った人に雑誌を読んであげていました。

後で個室に入って話していると「あの人は認知症で、あまり話は弾まないけど、面倒をみてあげているの」と言います。

「へぇ〜、お母さんが世話をしてあげるんだ」

「うん、そう。頼られてるの」母は少し誇らしげに笑いました。

頼られるって大事なんだね。特に、5人きょうだいの長女の母には、誰かの助けになるのが嬉しいのかも知れません。

7月に大腿骨骨折の手術をして、入院中はぼんやりしている事が多かったので、このまま認知症が進むのかなと心配でしたが、退院後また同じ施設に帰って以前のように過ごしています。

この前は、ずっと出てこなかった私の名前がスッと言えたので、ビックリしました。

施設のイベントで、回転寿司に行ったり焼き肉パーティーに参加して、結構母なりに楽しんでいるようです。

施設からの帰りがけにケアマネさんに「お宅に趣味の本などがあれば、今度お持ち下さい」と頼まれました。本が読みたいと言われてラウンジの本を渡すと「この本は読み飽きたわ」と言うそうなんです。

翌日、母の部屋にあった本を数冊持っていきました。

与勇輝の世界

与勇輝の世界

 

 

ジュサブロー

ジュサブロー

 

お人形を作るのが好きで、私が子供の頃にはよく作ってくれたものです。

母と一緒に、与勇輝展に行ったり、東京の辻村ジュサブロー館に行った事を思い出します。

本を見た途端、母の目がキラ〜ン。

本の力って凄いですね。