タテハ通信

好きな物があればあるほど人生は楽しい。そんな私の日常を綴っています。

離れる

高く低く 早く遅く 強く弱く 青い列車は わたしを乗せて 風景を貫く 遠のく時間が わたしを見送り 過ぎ行く街並みが 心の余白を埋める 置き去りにした物への後悔や 行く先への濁った屈託が 混ざり合い 揺らめきながら ゆっくりと沈殿していく その澄んだ静寂…

俳句は一番の遺産

曙や 太古の色の 大賀蓮 (父の句集より) (画像はACさんからお借りしました) 私はこの父の句が好きで、いつかブログに掲載しようと思いながら、毎年時季を外し、やっと今日掲載出来た。 大賀蓮は2000年前の地層から、3粒の実が発掘されその内一粒が発芽に成功…

私に出来ること

心が重くなりそうだったから 妹と開いた 小さなコンサート 私がオルガンで妹は木琴で 曲は覚えたての 『春の小川』 そうだ 窓を大きく開けて 春風さんをご招待しましょう 顔は見えないけれど 声は聞こえないけれど きっと喜んでいるよ だってほら カーテンを…

見ておくんだ 憶えておくんだ

右も… 左も… そして前も後ろも… 誰も居ないプラットホーム アナウンスがやけに大きく響き 自動販売機だけが賑やかな光を放つ 空元気 鍵っ子だった昔から 一人ぼっちには慣れているけれど 居るべき場所に誰も居ないなんてね まるで戦争のようだと、誰かが言っ…

君が捨てたもの

僕が楽しげに悠々と 空を散歩しているって? 冗談じゃないよ ここは思っている程楽じゃない 息は苦しくなるし 目にはブンブン虫が飛び込んでくる だけどずっと飛んでいるのは ここでしか見えないものがあるからなんだ たとえば君がさっき捨てたもの 本当に大…

冬の家

木枯らしの野山を 子供らは駆け回る 水溜まりに氷が張り 雪が降り始めても それらは遊び道具にしかすぎない 大声を張り上げ 枯れ草を蹴散らし ただ早く遠くへ走ろうとする やがて遊び飽き 立ち止まって暗い空を見上げ 初めて風の冷たさを知る 頬を染めた彼ら…