タテハ通信

好きな物があればあるほど人生は楽しい。そんな私の日常を綴っています。

幸せな午睡

私にとって久々の休日。
爽やかな風を感じながら、いつの間にかうとうと眠っていました。
時々薄目を開けると、白い花が風に揺れています。まるで葉に積もる雪のように、重たげな花房。

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ずっと前に飛んできた種が根付いて、今では2メートル程に成長しています。
「何だろうね」
「さぁ」
夫婦は、知らない事を少し楽しんでいたのかも知れません。
名前も知らないまま数年が経ち、やがて沢山の花を咲かせるようになりました。

最近この木が『ネズミモチ』だと知りました。実の形状が、ネズミのフンに似ているというのが名前の由来だそうです。

どんなに綺麗な花を咲かせても、そちらは評価されないの?
憤りまじりに、そう思いました。
「あの人美人だけど、本当はね…」なんていう、やっかみ半分の陰口を聞いたような、不愉快さ。
この木にはもう一つ『タマツバキ』という和名があるのを知りました。可憐に揺れる白い花には、こちらの方が相応しいでしょう。

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「なんて贅沢」
独りごちて、また目を閉じました。


母の介護中は緊張の連続で、眠っていても頭は常に起きているのか、小さな物音にもビクッと目覚める、そんな日々でした。
昼寝なんて贅沢。

「私達は、介護でお疲れのご家族に、体と心を休めて頂く為に居るんですよ」

母が通う施設の、ケアマネージャーさんの言葉です。
その時、私は疲れ果ててボロボロの状態。頼もしい言葉に涙が溢れそうでした。


30分程で目覚めると、頭がスッキリして元気が湧いてきました。
思いっきり「う〜ん」と伸びをして、夕方の仕事の始まりです。

洗濯物を取り込みに庭に出ると、私の留守中に夫が植えたベゴニアが咲いていました。

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「何で白を買ったの?つまらないじゃない」
「買った時は葉っぱだけで、花の色まで分からなかった」
確かめる方法はいくらでもある筈なのに。

でも、白は派手さが無い分、心もざわめきません。静かに過ごしたい日には、丁度良いのかも知れません。