タテハ通信

好きな物があればあるほど人生は楽しい。そんな私の日常を綴っています。

泥棒に入られた時 、笑えない状況なのに笑っちゃった話

泥棒に入られた経験がある人の割合は、一体どれ位なのでしょうか。

私は一度あります・・・いや、正確に言えば二度。

事件は、学生時代アパートに住んでいた時の事。

夏休みに帰省して京都に帰って来ると、何と、ドアの鍵が掛かっていなかったのです。

「いやだわ。私、鍵を掛けずに出てしまったのね。なんてバカなんでしょう・・・」

その時は現金や貴重品はもとより、部屋の物は殆ど田舎に持ち帰っていたので、何か盗まれたわけでも無く、単に自分の不注意で、鍵のかけ忘れだと思っていました。

でも、何となく部屋の様子がおかしい気がしました。机の引き出しが半分引き出されたままだし、クッションが床に投げ出されています。

「おかしいなぁ。ちゃんと掃除をしてから出たはずなのになぁ」

首をひねりながらも、その時は「勘違いかしら?」で終わりました。

       

でも、それから数カ月後、2時間ほど外出して帰ってみると、部屋がまた同じような状態になっていて、しかも、机の引き出しに入れていた現金2万円が無くなっていたのです!

ちょっとちょっと!これって、完全に泥棒じゃん!!

慌ててアパートの大家さんに電話をし、警察に連絡してもらいました。

 

やがて、パトカーのサイレンと共に現れる刑事達。

状況を訊かれ、部屋の指紋を取り、そして私の指紋も採取。

その時はそれが現実だとは思えず、まるで刑事ドラマを観ているような感じでした。

鑑識さんの様子を観察しながら、「なるほど。指紋ってこうやって取るのか」なんて。

鍵が他の部屋と共通しているものだったらしく、他にも泥棒に侵入されたらしい人が居ましたが、その人は現金は置いてなくて、直接被害を受けたのは私だけでした。

私を落ち着かせる為か、刑事さんは「どこの学校?」「〇〇です」「あっ、うちの子と同じだ」みたいな世間話をしていました。

一人の刑事さんが「課長、ちょっとこれ・・・」と上司に言いながら、興味深そうに本棚を指差していました。犯人を特定する物証が見つかったのかと見ると、彼が示していたのは、『笑う警官』という本でした。

ドンピシャすぎて、私も一緒に笑ってしまいました。

この本、結構面白かったのですけど、この状況でそれはちょっと・・・。 

刑事マルティン・ベック  笑う警官 (角川文庫)

刑事マルティン・ベック 笑う警官 (角川文庫)

 

 その時はそれほど恐怖は感じなかったのですが、数時間後、家具に付いた指紋採取のアルミ粉を拭きとっている時、急に体が震えてきて外出が怖くなり、翌日は学校を休みました。

田舎から出てきたばかりの、のんびり屋の娘には、それは厳しい試練でした。 

カントリー・ガール (1977年) (集英社文庫)

カントリー・ガール (1977年) (集英社文庫)

 

その頃読んでいた『 カントリー・ガール』三部作の主人公は、不器用で流されやすいところが私に似ている気がします。

 

結局犯人は捕まらなかったのですが、それ以来私は少し用心深くなりました。

貧乏学生にとっては、高すぎる授業料でしたけど。

でも、それから何もなかったかといえばそうでもなく、施錠していた自転車を3回盗まれました。パトロール中の警官に発見されて2台は出てきましたが、一台は見つからないままです。