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タテハ通信

好きな物があればあるほど人生は楽しい。そんな私の日常を綴っています。

インプラントその4・ソケットリフト (歯の話no.8)

もう1箇所残っている上顎6番の大臼歯のインプラント治療時、《ソケットリフト》という上顎の厚みを増す方法がとられました。

誰でも鼻の横に副鼻腔という空洞があり、その大きさには個人差があります。女性は男性に比べると上顎の骨の厚みが薄く空洞も広いのだそうです。それに遺伝的要因も加わって上顎の骨の厚みが足りず、そのままではインプラント手術を受けられない場合があります。

私も骨の厚みが十分ではなく、無理にチタンのネジを埋め込んでも空洞に突き抜けてしまい、ネジが不安定な状態になるのだそうです。それではすぐに抜け落ちてしまうので、骨に厚みを加える手術を施さなくてはいけません。

その方法をソケットリフトと言います。

どのようなものか説明しますと、抜歯後の穴に骨の粉を入れ、特殊な器具を使ってトントン叩きながら骨を押し上げ、空洞を狭めて骨の厚みを増すという方法です。上顎の骨は柔らかいので、折れたりヒビが入ったりすることはありません。

しかし麻酔は効いていても、器具で骨を叩くわけですから、かなりの衝撃はあります。意識ははっきりしているので、このトントンはちょっときつく感じました。

 

他の過程は前回の下顎2本の手術と同じですので、省かせて頂きます。

 

この手術を終えると、歯茎の回復を待ちながら他の歯の治療を進めて行きます。

そして、全ての治療が完了してから、最終的な被せ物をかぶせるわけです。それまでは治療中の歯は全部仮歯のままです。仮歯でもよく噛めるので大きな問題はありません。

そこまでの治療期間は長かったのですが、最終的な被せ物の段階はスピーディーでした。型取りの時、歯と歯茎の間にクイックイッと何か入れている感じがしたので、衛生士さんに尋ねると、フロスを押しこむように入れて型を取り、歯と歯茎の境目がわからないような綺麗な被せ物を作るのだそうです。そんな治療は初めてでした。

私には全く分からなかったのですが、被せ物がきちんとフィットしていない時があったらしく、「この被せ物は完全では無いので、お待たせして申し訳ないのですが、お取り替えしますね」と先生がおっしゃり、新たに歯型を取って一週間後ぐらいに取り替えられました。

以前の歯医者さんだったら、こんな場合無理やり入れちゃうんだろうな、と思います。そして、歯と被せ物の間にはセメントライン‥‥‥^^;。

差し歯の土台を立てる時、以前は金属の土台(メタルコア)でしたが、アレルギーを起こしやすく、長年使うと金属の色が滲み出して黒っぽく変色するので、現在はグラスファイバー製のもの(ファイバーコア)が使われています。いつまでも自然な白色が保たれ、歯と同じようなしなりがあるので折れにくいのだそうです。

 

いよいよ今日で治療は最後という日。

もう先生の素晴らしい治療を受けられないんだと思うと、不思議な事に寂しさすら憶えました。前は、あんなに歯医者さんが嫌いで怖くてたまらなかったのに…。

それを先生に告げると、「まあ、ありがとうございます。そう言って頂けて本当に嬉しいです」とおっしゃいました。

治療室を出ると、先生と衛生士さんが立っておられて、「大変な治療が多かったのに、頑張って通って下さいましたね。長い間本当にお疲れ様でした」とにこやかに花束を渡されました。

感激。なんて素敵な卒業式でしょう。

こちらこそお世話になりました。

治療期間は長かったけれど、治療は感動の連続。学ばせて頂いたことがとても多くて、花束を渡さなければならないのは私の方なのです。

家に帰ってから何をしたかって?

勿論、丁度居た家人に頼み、頂いた花束を持って、満面の笑みで写真を撮りました。

折しも桜は満開。

私の小さな卒業式を祝福してくれているようでした。 (了)

            □     □     □

インプラントに関する体験記はこれで終わりです。イターイ話に我慢してお付き合い下さった皆様、本当にありがとうございました。

次回はこの経験から得た結論です。これからインプラントをされる予定の方は、是非ともお読み下さいませ。 m(_ _)m