タテハ通信

好きな物があればあるほど人生は楽しい。そんな私の日常を綴っています。

インプラントその1・抜歯 (歯の話 no.5)

4日間連続で歯石除去の治療を受けた後、漸くインプラント部の治療が始まりました。

まずインプラントを行う箇所の抜歯と、その周辺への骨の粉の埋め込みです。

       ※歯石除去については、また別の日に述べようと思います。

抜歯の前に、試験管2本分の採血がありました。血液検査かな?と思っていましたが、手術中に輸血する血液の採取だと説明されました。手術の途中に患者自身の血液を輸血すると、回復が早いのだそうです。

採血しながら、「実に見事な血管ですね。こんなに太い血管は初めてです」と先生に褒められました。実は、どの病院でも「注射が打ちやすい」と、血管だけは褒められる私なのです。

 

            抜歯と骨の清掃

診察台に横たわり、ドキドキしながら麻酔が効いてくるのを待ちました。

いよいよ抜歯。抜くのに時間がかかるかなぁという予想に反して、「スポン」という感じで一秒もかからずに、瞬間的に抜けたので、本当に驚きました。抜けやすい状態にまでひどくなっていたのでしょう。

その後、周囲の骨の汚れた部分を除去する治療が行われました。

歯周病で骨が後退し、そこに汚れ(歯石)がびっしりとこびりついていて、それを丁寧に手作業で取り去るという繊細な作業、それは職人技とも言えます。30分ほど、その治療は続きました。

その間中「カリッ、カリッ」と金属の器具で汚れを掻き取る音がずっと頭に響き、「ああ、これが骨の音かぁ」と奇妙な感慨にふけりました。

 

         骨の粉の埋め込み・縫合

その後で骨の粉を少しずつギュッギュッと埋め込み、糸で縫合。手術室に入ってから1時間以上が経過していました。

あー、やっと終わったー!

麻酔が効いている為傷みは感じませんが、ずっと口を開けていたので、顎がとてもだるい。でも、思っていたほどのショックはありません。時々アシスタントの歯科衛生士さんが、「大丈夫ですか?」と声を掛けて下さり、「あーい」と応えているうちに、緊張感もすっかり無くなっていました。実は、もしかすると、起き上がれないほどの衝撃を受けて貧血を起こし、倒れてしまうかも、と想像していたのです。

 

              術後の説明

その日の全工程を終えると、抜けた歯を見ながら先生からの説明がありました。

見ると歯はボロボロの状態。しょっちゅう起きる痛みは、歯の根っこの方にまでこびりついた歯石を、体が異物とみなして攻撃していた為のものだったそうです。

攻撃って…そんな恐ろしい事が口の中で起きていたとは知らなかったゼイ。映画《ミクロの決死圏》を連想したのでした。ちょっと古いけど。

 

「この歯、お持ち帰りになりますか?」と尋ねられ、迷わず「ハイ!」と答える私。

帰りにその歯は、抗生物質や痛み止め、うがい薬と一緒に、奥歯の形をした可愛いケースに入れて渡されました。

帰ってからそれをしみじみと眺めてみました。上部こそ金冠が被せられていましたが、根っこの部分はボロボロで穴が空き、そこから細いワイヤーが覗いています。

「お前かぁ、私を散々苦しめてきたのは・・・」

しかしこんな姿になったのはお前のせいじゃない。私や、私を取り巻く環境や、いい加減な治療しか出来なかった歯医者さんのせい。

その、キメラのような歯を見詰めながら、今までこの歯の辿ってきた運命を思い、涙ぐむ私なのでした。

                次回に続く

インプラントに関しては、これから何回かに分けて記載していきます。今迷っていらっしゃる方の参考になれば嬉しいです。